ごめんなさい、またこの話です

CDはもちろん、最近ではMP3ダウンロードなんかが音楽産業の大きな一を占めているけど、
またまたしつこくアナログを押すコラムを久々にアップ。
というのは、どうもアンダーグラウンドといえども、CDが主流になっちゃってるし、
ヨーロッパのアンダーグラウンドシーンなんかでは、まだまだCDよりもレコードで欲しい!っていうダイハード達が多いのに、
日本国内はCD寄りになっちゃってるような気がします。
まぁ、私もCDリリースしてるし、買うけど、そりゃーやっぱりレコードの方がいいわけです。

もう消しちゃったけど、以前のコラムにも書いてありましたが、どうしてCDよりレコードの方がいいかというと、
CDは音が悪い。レコードと比べちゃうと、話になんない。シャリシャリしてるだけで、別に「いい音」ではないですね。
いい音質っぽくしたいなら、ステレオの低音と高音を強調して、中音を下げてみて下さい。
いわゆる「ドンシャリ」、低音と高音を音になって、音質がいい感じに聴こえますよね?コンシューマー向けのラジカセや
ミニコンポなんかは、最初からある程度そういう音になるように作ってあるようですね。まぁ、暴言を吐くなら、素人にいい音
に聴こえるように。
おっさんが買うような高いオーディオって、アンプがあって、プリアンプ、イコライザーが別で、とか自分で好みの音にできる
ようになってるんですね。そういう高級オーディオで南米ブラックとか聴いてもどうかと思いますけどね(笑)

しかし、これも以前書きましたが、デジタルになってからは、レコードのマスターがもうデジタルになってしまってるんです。
今、レコードをプレスしようと思っても、マスターはCDR、もしくはDAT(デジタルオーディオテープ)。
プリマスタリングの作業が非常に重要です。
聴き比べするなら、例えばデジタル登場以前のレコードと、同じアルバムのCDを比べてみる事です。
よほどのCDじゃないと、音がオリジナルのレコードに勝るほどマスタリングをし直してリリースしてるのは、中々無いようです。
昔のロックの気合いの入ったリイシューは24bitでオリジナルマスターからデジタルリマスタリング云々とか書いてますよね。
普通のレベル、もしくは大して売れないようなリイシューCD化にいたっては、ただ単にCDに変換しただけ、のようなものも少
なくないのでは?と思ってしまいます。

レコードやテープなどのアナログ音源をCDRに変換した事のある人もいると思いますが、
デジタルの0(ゼロ)と1になって、それ以外の部分は全部カットされちゃって、最初は音がクリアになった気がしますが、
聴くうちにどうも音がペラペラになってしまった、と思った人もいると思います。
私が思うのは、例えば昔の一眼レフカメラで撮った写真と、デジカメのピクセルだらけの写真を比べてるような気がして、
まだまだアナログ(レコードやカセットテープ)には全然かないませんね。
ただこれはあくまでD.Armageddonで扱っているような音楽の場合であって、ベートーヴェンやピンクフロイドをSACD(スーパー
オーディオCD)で聴く、とかそういうのは私は知りません(笑)
先日はず〜っとCDで聴いていたシュガーベイブ(昔の日本のロック)を、久しぶりにレコードで聴いて、
レコードの音の良さに改めて驚きました。
ロックはもちろんですが、ジャズやブルースなんかも、オリジナル盤にこだわるマニアがいるのも納得できますね。
当時のデジタルを通ってない、オリジナルスタンパーでプレスされた盤で聴きたい、音圧が全然違う、という本当にそれです。
VENOMのBLACK METAL LPをプレス違い(アメリカ盤、UK盤、オランダ盤、他)で持ってますが、
カッティングの技術やプレスの違いなんでしょうか、やっぱり音がそれぞれ違います。

ここ数年のLPもCDもどっちも出てるもの何かは、作り手がどこまでやるか?に尽きるでしょう。
同じマスターでどっちもやってしまうか、それともスタジオエンジニアにこれはレコードになります、これはCDになります、
っていうリクエストを出して別に作るか。

先程の写真の例えもありましたが、ブラックメタルとかこの手のアンダーグラウンドのものって、例えると白黒写真、
しかもそれを昔のコピー機で、コピーして画像がいい感じで潰れてるのがかっこいい!って感じですよね。
デジカメ写真をフォトショップで白黒にしても、やっぱりそれと同じにはならないんですね。

と、まぁ、またしてもヘリクツを並べてしまいましたが、一番重要なのは
レコードの方がかっこいい、これが本音だし、色んな意味で最後はこれにたどりついちゃうと思います。
レコードの方がかっこいい、音も見た目もね。

*次の項でレコード機器購入ガイドを紹介します。

2007.May 27